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澱の中の二人 1-3

 伊織はじっと男根を見つめ、無言で奉仕を続けている。

 やがて先端から透明なカウパー液が滲み出してくると、伊織は手の動きを緩め、おもむろに顔を近づけた。
 そして、固く閉じた口唇を開き、湿った亀頭に舌先を伸ばす。

「れろ、んちゅ……はむ、んっ、じゅるっ……」

 表情を変えぬまま、伊織は丁寧に肉茎の汚れを舐め清めていく。

 いちいち事細かに命令されずとも、彼女はきちんとやるべきことを理解し、実行に移す。そう躾けてきたのだから当然と言えば当然だが、自ら進んで口奉仕に励む姿はなかなかに感慨深いものがあった。

 昔は男根に手を触れることさえ嫌がっていたのだが、今では何の躊躇もなく口に含み、丹念に舌で奉仕するまでになっている。内心では嫌がっているのかもしれないが、能面のような彼女の表情からは、いかなる感情も読み取ることはできなかった。

「んじゅぷ……じゅるっ、ちゅぱ、んちゅっ……」

 一通り清め終えると、可憐な口唇がカプッと亀頭を咥え込んだ。心地良い温かさが包みこみ、じんわりとした快感が体の芯に染みこんでいく。

 伊織はたっぷりと唾液を絡ませ、わざとらしく音を立てて吸いつきながら、尖らせた舌先をカリ首に這わせた。そして、こびり付いた恥垢を削ぎ落とすように、丹念な舌使いで亀頭の周囲を舐め回してくるのだ。

「じゅぷっ、ちゅる……ぴちゃ、ねちょっ、はむっ……」

 口による奉仕を続けながら、しなやかな彼女の手はしっかりと竿の根元を握り、小刻みな前後運動を続けている。精を絞りとるかのような手の動きに加え、裏筋やカリ首を執拗に這い回る舌先、ぴったりと密着する口唇の柔らかな感触が、同時に俺を責め立てていた。

 とても十代の少女とは思えない熟練した技に、早くも射精感が込み上げてくる。それを察したのか、伊織はさらに激しく手を揺すり、派手な音を立て肉棒にしゃぶりついてきた。

「じゅるるっ、んぐっ……じゅぽ、ぶちゅ、じゅぱっ、じゅぷっ……」

 一刻も早く終わらせたいのだろう、伊織は眼鏡がずり落ちそうなほどの勢いで、なりふり構わず口淫に励む。いきり立つ怒張を深く咥え込み、横を向いて頬の内側に擦りつけたり、口を窄めて強烈に吸い付いたりと、まるで娼婦のような熱心さを発揮していた。
 もっとも、俺を満足させることができなければ、彼女はいつまでも汚らわしい陰茎を咥え続ける羽目になるのだから、懸命になるのも頷けようというものだ。

 やがて伊織の悲愴な努力が実り、俺は込み上げる射精感を抑えきれなくなっていた。

テーマ : 官能小説
ジャンル : アダルト

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