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澱の中の二人 1-6

「そこの壁に手をついて、ケツを突き出せ」

 言われた通り、伊織は部屋の端に向かうと、壁に手を触れ腰を曲げる。
 俺はその真後ろで屈み、制服のスカートを捲り上げた。

 無論、下着は履かせていない。ゆえに、生白いヒップの稜線や、使い込まれ黒ずんだ大陰唇、そして、湿り気を帯びた一筋の秘裂が、あっけなく白日に晒されてしまうのだった。

 尻肉や太腿はむっちりと肉付きの良い、年齢に似合わぬ熟れた風情を醸している。女という生き物は、刻み込まれた快楽の量に比例して、その肉体を成熟させていくものらしい。これまでの経験を考えれば、伊織の纏う蠱惑的な色香は当然の結実とも言えよう。

 一方、女陰の周囲を覆っているはずの陰毛は、残らず綺麗に剃り上げられている。俺に対する服従の証として、常に無毛状態を保っておくよう命じているからだ。このアンバランスな外観は、俺の嗜虐心を大いに悦ばせると同時に、哀れな少女には途方もない恥辱を与えているだろう。

 少し顔を近づけると、途端、濃密な女の匂いが薫ってくる。
 発情した女特有の甘ったるい瘴気だった。熟れた肉体を果実とすれば、この匂いはさながら蠱毒である。植物は花の香りで虫を誘い、果実を食らわせ種を遠くに運ばせるという。とすれな、女もまた同様の方法で、男を誘っているに違いない。

「フン……生意気な態度の割に、このザマか」

 俺はあからさまに伊織を愚弄し、ぬめる秘裂に指を押し当てた。
 熱く火照った陰唇をやや乱暴に掻き毟ってやると、くちゅくちゅと粘っこい水音が響きだす。

「んっ……く……」

 たまらず、伊織の口からくぐもった呻きが漏れた。

 いかに強靭な意志の持ち主であろうと、肉体への刺激を無視することなど不可能だ。まして、たっぷりと調教され、快楽の味を骨の髄まで覚え込まされた少女は、もはや本人の意志とは関係なく、勝手に体が反応してしまうのだ。さらに、いつも最初に口淫をさせたことで、肉棒の味が快楽の味と結びついてしまったらしい。

 伊織は今やパブロフの犬よろしく、条件反射で涎を垂らす、淫らな雌犬に成り下がっているのである。

 それでもなお、伊織は頑なに心を閉ざす。
 肉体を弄ばれようと、決して心は明け渡さない。そう宣言するかのように、伊織は懸命に無言の抵抗を続けるのだった。

テーマ : 官能小説
ジャンル : アダルト

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