ある露出狂の記録 1-1
煌々と月の照る夜。
仲山亜梨紗はこっそりと家を抜け出し、真夜中の住宅街を徘徊していた。
グレーのダッフルコートに身を包み、すっぽりとフードを被ったその姿は、見るからに怪しげな風体である。
なにせ季節はまだ初秋。肌寒い日も増えてきたとはいえ、冬物のコートを羽織るには一寸早過ぎる時期だろう。そのくせ、コートの裾からは見事な生足が伸びているのだから、寒がりだと言い張るのも無理がある。
こんな格好を人に見られたら、露出狂の類と思われても言い訳はできまい――いや、事実その通りではあるのだけれど。
「うぅ、寒っ……」
裾から入り込む風に素肌を撫でられ、亜梨紗は思わず身を竦めた。
それもそのはず、亜梨紗は今、分厚いコートの下には何も身につけていない、素っ裸の状態なのだ。ブラジャーやショーツすら付けず、コートの他は靴下とスニーカーを履いているのみ。何かの拍子にコートがはだけてしまえば、彼女の裸体を遮るものは何もない。
(やっぱ、タイツくらい履いたほうがいいかな……)
亜梨紗は胸元で腕を組み、ぶるりと体を震わせた。
しかし、この震えは寒さのせいだけではない。亜梨紗の肉体が期待と興奮に蝕まれ、淫らに昂っている証拠でもあるのだ。
ぞわぞわと粟立つ皮膚がコートに擦れ、身じろぎするたび、寒気にも似た痺れが柔肌を駆ける。コート一枚を隔て、生まれたままの姿で歩いている、これだけで亜梨紗はたまらない気分になってしまうのだ。
(ああ、気持ちいい……)
フードの奥に隠れた瞳は、既にうっとりと蕩けている。
もじもじと体をくねらせ、熱い吐息を漏らしながら、真夜中の住宅街を徘徊する少女。
仲山亜梨紗は、紛う事無き露出狂なのである。
もっとも、彼女自身は自分のことを露出狂だとは思っていない。人に裸を見られたいのではなく、見られるかもしれないというシチュエーションが好きなだけなのだ。本物の露出狂というのは、深夜こそこそと人目を忍んだりはしない。人通りの多い場所を際どい格好で歩きまわったり、通行人に裸を見せつけたりと、見られること自体に興奮してこそ、真の露出狂と言えるのではないか。
その点、亜梨紗は人に見られたいわけではないし、見せたことも、見られてしまったことも一度もなかった。ただスリルを楽しんでいるだけなら、まだ露出狂とは言えないだろう。何とも身勝手な理屈ではあるが、亜梨紗はそう思っているのだった。
ともあれ、百歩譲って亜梨紗が露出狂でないとしても、亜梨紗が変態であることだけは疑いようのない事実であった。
外見からは想像もつかないだろう。中性的な顔立ちにベリーショートの黒髪、胸のサイズも小さめで、パンツスタイルで街を歩くと少年に間違われることも珍しくない。目付きも少々キツめで、引き締まった体躯はしなやかな筋肉に包まれている反面、女性的な柔らかさには欠けるところがあった。
性格もサバサバしていて、色恋沙汰にはまるで興味を示さないし、下品な猥談に加わるようなこともない。学校では「クールな姐御」という印象がすっかり定着しているのだ。
おかげで同性からの人気は絶大だった。女子高に入学して一年半、告白された回数はそろそろ三桁に届こうとしている。毎週一通はラブレターを受け取るし、バレンタインデーともなると、下駄箱や机、ロッカーに至るまで、チョコレートの箱が溢れかえる有様。ついにはファンクラブまで結成される始末で、あまりの熱狂ぶりに正直言って辟易していた。
クールでカッコいい、学校の誰もが憧れる女生徒――これが亜梨紗の"表の顔"だ。
誰もが疑いもせず信じている、偽りの仮面。
その仮面を剥ぎ取れば、コート一枚で街をうろつく、とんでもない変態少女が潜んでいる。
(そう、これが本当の私……)
亜梨紗はうっすらと自虐的な笑みを浮かべた。
仲山亜梨紗はこっそりと家を抜け出し、真夜中の住宅街を徘徊していた。
グレーのダッフルコートに身を包み、すっぽりとフードを被ったその姿は、見るからに怪しげな風体である。
なにせ季節はまだ初秋。肌寒い日も増えてきたとはいえ、冬物のコートを羽織るには一寸早過ぎる時期だろう。そのくせ、コートの裾からは見事な生足が伸びているのだから、寒がりだと言い張るのも無理がある。
こんな格好を人に見られたら、露出狂の類と思われても言い訳はできまい――いや、事実その通りではあるのだけれど。
「うぅ、寒っ……」
裾から入り込む風に素肌を撫でられ、亜梨紗は思わず身を竦めた。
それもそのはず、亜梨紗は今、分厚いコートの下には何も身につけていない、素っ裸の状態なのだ。ブラジャーやショーツすら付けず、コートの他は靴下とスニーカーを履いているのみ。何かの拍子にコートがはだけてしまえば、彼女の裸体を遮るものは何もない。
(やっぱ、タイツくらい履いたほうがいいかな……)
亜梨紗は胸元で腕を組み、ぶるりと体を震わせた。
しかし、この震えは寒さのせいだけではない。亜梨紗の肉体が期待と興奮に蝕まれ、淫らに昂っている証拠でもあるのだ。
ぞわぞわと粟立つ皮膚がコートに擦れ、身じろぎするたび、寒気にも似た痺れが柔肌を駆ける。コート一枚を隔て、生まれたままの姿で歩いている、これだけで亜梨紗はたまらない気分になってしまうのだ。
(ああ、気持ちいい……)
フードの奥に隠れた瞳は、既にうっとりと蕩けている。
もじもじと体をくねらせ、熱い吐息を漏らしながら、真夜中の住宅街を徘徊する少女。
仲山亜梨紗は、紛う事無き露出狂なのである。
もっとも、彼女自身は自分のことを露出狂だとは思っていない。人に裸を見られたいのではなく、見られるかもしれないというシチュエーションが好きなだけなのだ。本物の露出狂というのは、深夜こそこそと人目を忍んだりはしない。人通りの多い場所を際どい格好で歩きまわったり、通行人に裸を見せつけたりと、見られること自体に興奮してこそ、真の露出狂と言えるのではないか。
その点、亜梨紗は人に見られたいわけではないし、見せたことも、見られてしまったことも一度もなかった。ただスリルを楽しんでいるだけなら、まだ露出狂とは言えないだろう。何とも身勝手な理屈ではあるが、亜梨紗はそう思っているのだった。
ともあれ、百歩譲って亜梨紗が露出狂でないとしても、亜梨紗が変態であることだけは疑いようのない事実であった。
外見からは想像もつかないだろう。中性的な顔立ちにベリーショートの黒髪、胸のサイズも小さめで、パンツスタイルで街を歩くと少年に間違われることも珍しくない。目付きも少々キツめで、引き締まった体躯はしなやかな筋肉に包まれている反面、女性的な柔らかさには欠けるところがあった。
性格もサバサバしていて、色恋沙汰にはまるで興味を示さないし、下品な猥談に加わるようなこともない。学校では「クールな姐御」という印象がすっかり定着しているのだ。
おかげで同性からの人気は絶大だった。女子高に入学して一年半、告白された回数はそろそろ三桁に届こうとしている。毎週一通はラブレターを受け取るし、バレンタインデーともなると、下駄箱や机、ロッカーに至るまで、チョコレートの箱が溢れかえる有様。ついにはファンクラブまで結成される始末で、あまりの熱狂ぶりに正直言って辟易していた。
クールでカッコいい、学校の誰もが憧れる女生徒――これが亜梨紗の"表の顔"だ。
誰もが疑いもせず信じている、偽りの仮面。
その仮面を剥ぎ取れば、コート一枚で街をうろつく、とんでもない変態少女が潜んでいる。
(そう、これが本当の私……)
亜梨紗はうっすらと自虐的な笑みを浮かべた。
澱の中の二人 1-13
着替えと洗顔を終えた伊織は、また元のような無表情に戻っていた。
白のパーカーに黒いジーンズという服装は、清楚というよりは地味な印象である。しかし、ゆったりめの上着でも隠しきれない胸の膨らみや、まだ余韻の抜けきれない胡乱な瞳、うっすらと朱の差した頬など、地味でありながらも妖艶な色香を併せ持っているせいで、全体としてのバランスは酷く奇妙で歪んたものに感じられるのだった。
「次はいつ来れる?」
帰り際、俺は玄関に向かう伊織を呼び止め、後ろからそっと抱き寄せた。甘ったるい体臭が鼻腔をくすぐる。柔らかな肢体は未だ微熱を帯びていて、俺の体に心地良い温もりを伝えてくる。
「土曜日はどうだ? 一日中可愛がってやるぞ」
耳元で囁くように言いながら、俺は撓んだ一対の膨らみをまさぐり、固く尖ったしこりに指を這わした。ピンと上を向いた乳首は、パーカーの布越しでも視認できるほどに勃起している。それを布ごと摘み上げ、やや乱暴にコリコリと押し潰してやると、伊織は途端に膝を震わせ、その場に崩れ落ちそうになる。
「あっ……ふぁっ、ん……」
「適当に言い訳でもして、朝から来い。いいな?」
伊織が小さく頷くのを確認してから、俺は胸の尖りから手を離す。
そして、肩越しに覗き込むようにして、惚けた少女の口唇を奪った。
「んむっ、ちゅ、んっ……ちゅぱ、んちゅ……」
伊織は抵抗するどころか、キスをせがむように顔を傾け、俺に身を委ねている。ねじ込まれる舌にも自分から吸いつき、己の舌を絡ませ、心なしか興奮した様子で吐息を荒らげていた。
しばしの間、俺たちは恋人同士のように濃密なキスを交わす。
一日にたった一度だけ、二人の時間が巻き戻る。単なる習慣、儀式のようなもので、伊織を辱めるためには全く必要のない行為だ。だが、俺は何故か、この感傷的な儀式を止めることができずにいた。自分でも理由はわからない。ただ何となく、続けなくてはいけないような気がしてならないのだ。
口唇を離した時、伊織の表情には、ほんの一瞬だけ昔の面影がよぎったような気がした。ただの錯覚に過ぎなかったのだろう、次の瞬間、伊織の顔はいつも通りの能面で、昏く澱んだ瞳からはどんな感情も見出すことはできなかった。
身を翻した伊織は、無言を貫いたまま俺の家を後にした。
結局、この日俺と伊織は、一度も会話を交わすことはなかったのである。
白のパーカーに黒いジーンズという服装は、清楚というよりは地味な印象である。しかし、ゆったりめの上着でも隠しきれない胸の膨らみや、まだ余韻の抜けきれない胡乱な瞳、うっすらと朱の差した頬など、地味でありながらも妖艶な色香を併せ持っているせいで、全体としてのバランスは酷く奇妙で歪んたものに感じられるのだった。
「次はいつ来れる?」
帰り際、俺は玄関に向かう伊織を呼び止め、後ろからそっと抱き寄せた。甘ったるい体臭が鼻腔をくすぐる。柔らかな肢体は未だ微熱を帯びていて、俺の体に心地良い温もりを伝えてくる。
「土曜日はどうだ? 一日中可愛がってやるぞ」
耳元で囁くように言いながら、俺は撓んだ一対の膨らみをまさぐり、固く尖ったしこりに指を這わした。ピンと上を向いた乳首は、パーカーの布越しでも視認できるほどに勃起している。それを布ごと摘み上げ、やや乱暴にコリコリと押し潰してやると、伊織は途端に膝を震わせ、その場に崩れ落ちそうになる。
「あっ……ふぁっ、ん……」
「適当に言い訳でもして、朝から来い。いいな?」
伊織が小さく頷くのを確認してから、俺は胸の尖りから手を離す。
そして、肩越しに覗き込むようにして、惚けた少女の口唇を奪った。
「んむっ、ちゅ、んっ……ちゅぱ、んちゅ……」
伊織は抵抗するどころか、キスをせがむように顔を傾け、俺に身を委ねている。ねじ込まれる舌にも自分から吸いつき、己の舌を絡ませ、心なしか興奮した様子で吐息を荒らげていた。
しばしの間、俺たちは恋人同士のように濃密なキスを交わす。
一日にたった一度だけ、二人の時間が巻き戻る。単なる習慣、儀式のようなもので、伊織を辱めるためには全く必要のない行為だ。だが、俺は何故か、この感傷的な儀式を止めることができずにいた。自分でも理由はわからない。ただ何となく、続けなくてはいけないような気がしてならないのだ。
口唇を離した時、伊織の表情には、ほんの一瞬だけ昔の面影がよぎったような気がした。ただの錯覚に過ぎなかったのだろう、次の瞬間、伊織の顔はいつも通りの能面で、昏く澱んだ瞳からはどんな感情も見出すことはできなかった。
身を翻した伊織は、無言を貫いたまま俺の家を後にした。
結局、この日俺と伊織は、一度も会話を交わすことはなかったのである。
澱の中の二人 1-12
膣内に子種をぶち撒ける。
その瞬間の悦楽は何物にも代え難く、また例え難いものであった。この女の全てを支配し、征服し、完全に屈服させたかのような感覚に襲われるのである。
きちんとピルを飲ませているので、どれだけ中に出そうと妊娠の心配はない。それがわかっていながらも支配欲求が満たされてしまうのは、どんな手段を使ってでも自分の子孫を残そうという、野蛮な雄としての本能が現れているのかもしれなかった。
彼女の方もまた、子種を受け止めきった悦びに浸っている、そんな雰囲気がありありと感じ取れる。射精の瞬間、膣奥がふわりと膨らむ感覚があったのだ。これは放たれた雄汁をしっかりと受け止め、子宮へと運び込むための反応なのだという。
おそらく伊織本人は意識していないだろうが、伊織の肉体は紛う事なき雌なのであり、本能はどうしようもなく精液を望んでしまうものなのだろう。
肉壷の望む通り、熱い迸りを一滴残らず注ぎこんでから、俺はまだ固さの残る男根を抜き取った。
しばし余韻に打ち震えていた伊織だったが、己の務めを思い出したのだろう。よろよろと起き上がり、緩慢な動作でこちらに向き直る。
そして、涙と涎、塗りたくられた精液でぐちゃぐちゃの顔を股間に埋め、今しがた抜き取られたばかりの陰茎に口唇を寄せた。
「ちゅる、ねちょ、れろ……んふぅっ、あむ、ふぐぅっ……」
乱れた髪、汚れた顔、それでいて伊織は少しも美しさを損なってはいない。むしろ、潤んだ瞳や桜色に染まる頬が、伊織の妖しげな色香をいっそう惹き立て、際立たせているように思える。
「んちゅ、ぐちゅっ、じゅるるっ……んぐっ、かふっ、けほっ、んぐぁっ……」
伊織は苦しげに顔を歪めている。
ついさっきまで、自分の体内に深々と突き刺さっていた肉塊には、当然、自分の分泌した雌臭い粘液がねっとりと纏わり付いているのだ。それを丁寧に舌で舐め清めるのだから、伊織にとっては並大抵の恥辱ではなかろう。
意地の悪い言い方をすれば、自分がどれだけ発情していたのかを、伊織自身の口で確かめなくてはならないのだ。精液と見分けがつかないほど白濁した愛液は、はたしてどんな味がするのだろうか。目にたっぷりと涙を浮かべた伊織は、ときおり咳き込みながらも、懸命に奉仕を続けるのだった。
「もういいぞ、伊織。よくできたな」
しばらく掃除をさせた後、俺はポンポンと頭を叩き、忠実な下僕の労をねぎらった。
口唇を離し、けほけほと咳き込む伊織。
その頬を、一筋の涙がこぼれ落ちていった。
その瞬間の悦楽は何物にも代え難く、また例え難いものであった。この女の全てを支配し、征服し、完全に屈服させたかのような感覚に襲われるのである。
きちんとピルを飲ませているので、どれだけ中に出そうと妊娠の心配はない。それがわかっていながらも支配欲求が満たされてしまうのは、どんな手段を使ってでも自分の子孫を残そうという、野蛮な雄としての本能が現れているのかもしれなかった。
彼女の方もまた、子種を受け止めきった悦びに浸っている、そんな雰囲気がありありと感じ取れる。射精の瞬間、膣奥がふわりと膨らむ感覚があったのだ。これは放たれた雄汁をしっかりと受け止め、子宮へと運び込むための反応なのだという。
おそらく伊織本人は意識していないだろうが、伊織の肉体は紛う事なき雌なのであり、本能はどうしようもなく精液を望んでしまうものなのだろう。
肉壷の望む通り、熱い迸りを一滴残らず注ぎこんでから、俺はまだ固さの残る男根を抜き取った。
しばし余韻に打ち震えていた伊織だったが、己の務めを思い出したのだろう。よろよろと起き上がり、緩慢な動作でこちらに向き直る。
そして、涙と涎、塗りたくられた精液でぐちゃぐちゃの顔を股間に埋め、今しがた抜き取られたばかりの陰茎に口唇を寄せた。
「ちゅる、ねちょ、れろ……んふぅっ、あむ、ふぐぅっ……」
乱れた髪、汚れた顔、それでいて伊織は少しも美しさを損なってはいない。むしろ、潤んだ瞳や桜色に染まる頬が、伊織の妖しげな色香をいっそう惹き立て、際立たせているように思える。
「んちゅ、ぐちゅっ、じゅるるっ……んぐっ、かふっ、けほっ、んぐぁっ……」
伊織は苦しげに顔を歪めている。
ついさっきまで、自分の体内に深々と突き刺さっていた肉塊には、当然、自分の分泌した雌臭い粘液がねっとりと纏わり付いているのだ。それを丁寧に舌で舐め清めるのだから、伊織にとっては並大抵の恥辱ではなかろう。
意地の悪い言い方をすれば、自分がどれだけ発情していたのかを、伊織自身の口で確かめなくてはならないのだ。精液と見分けがつかないほど白濁した愛液は、はたしてどんな味がするのだろうか。目にたっぷりと涙を浮かべた伊織は、ときおり咳き込みながらも、懸命に奉仕を続けるのだった。
「もういいぞ、伊織。よくできたな」
しばらく掃除をさせた後、俺はポンポンと頭を叩き、忠実な下僕の労をねぎらった。
口唇を離し、けほけほと咳き込む伊織。
その頬を、一筋の涙がこぼれ落ちていった。
澱の中の二人 1-11
腰をしっかりと押さえつけ、乱暴に腰を突き動かす。
肌と肌のぶつかる乾いた音が、パチン、パチン、と部屋中に響く。一拍遅れて、少女のくぐもった呻き声、熱っぽい吐息が後を追った。
「ぐぅっ、んっ、あぅっ、ひっ、くああっ!」
固く締まった肉欲の門を、俺の一物が強引にこじ開け、陵辱する。
床に伏したまま痙攣する女体はまさに絶景であった。
とりわけ、制服姿で悶える背中、その哀愁と背徳感たるや、俺の嗜虐心を存分に満たしてやまない。中学の時分には見慣れていたはずの制服も、こうして後ろから眺めるだけで、格別な感慨を与えてくれるのだった。
やがて、ギチギチに収縮していた膣肉は、肉茎の形に合わせてわずかに弛緩する。最奥では程良い感触で亀頭と竿を包み込み、しかし淫穴の入り口だけは強い締め付けをいささかも緩めることなく、ガッチリと根元を掴んで離そうとしない。
その淫蕩な蠢きは、あたかも蜜壷それ自体が生物であり、一滴残らず子種を搾り取るまで逃がさない、そんな意志を持っているようにさえ感じられるのだった。
「あぐっ、いぎぃっ、んっ、あぐっ、ひぁぁっ……」
苦悶と甘美の入り交じったような喘ぎに酔い痴れながら、俺は早くもせり上がる射精感に苛まれていた。まだ挿入から三分も経っていなかったが、俺の堪え性が足りないと言うよりは、伊織の器こそを褒め称えるべきであろう。
愛蜜に塗れ、ねっとりと絡みつく肉襞の感触は、女の膣が男を悦ばせるための器官であることを、まざまざと実感させてくれるのだった。肉竿を淫蕩に抱擁しつつ、根本の部分を扱き上げるようにギュッと咥え、抽送を繰り返すたび執拗に射精を促すのである。
その上、淫靡に慄える丸まった背中、甘く切ない嬌声によって、視覚、聴覚からも揺さぶりをかけてくるのだから、男としてはたまったものではない。
無論、その気になればいくらでも我慢は効くし、長く楽しみたければ相応に加減をすればよいだけのことだ。しかし、俺の目的は伊織を辱めることであって、伊織を悦ばせることではない。俺は少しの遠慮もなく、さらに激しく乱暴に腰をぶつけ、甘美な悦楽を貪った。
「伊織、中に出すぞ」
昂ぶりは瞬く間に頂点へと駆け登る。そして、突き抜けるような痺れが全身を駆け巡ると同時。
俺は伊織の子宮目がけ、大量の精を吐き出していた。
肌と肌のぶつかる乾いた音が、パチン、パチン、と部屋中に響く。一拍遅れて、少女のくぐもった呻き声、熱っぽい吐息が後を追った。
「ぐぅっ、んっ、あぅっ、ひっ、くああっ!」
固く締まった肉欲の門を、俺の一物が強引にこじ開け、陵辱する。
床に伏したまま痙攣する女体はまさに絶景であった。
とりわけ、制服姿で悶える背中、その哀愁と背徳感たるや、俺の嗜虐心を存分に満たしてやまない。中学の時分には見慣れていたはずの制服も、こうして後ろから眺めるだけで、格別な感慨を与えてくれるのだった。
やがて、ギチギチに収縮していた膣肉は、肉茎の形に合わせてわずかに弛緩する。最奥では程良い感触で亀頭と竿を包み込み、しかし淫穴の入り口だけは強い締め付けをいささかも緩めることなく、ガッチリと根元を掴んで離そうとしない。
その淫蕩な蠢きは、あたかも蜜壷それ自体が生物であり、一滴残らず子種を搾り取るまで逃がさない、そんな意志を持っているようにさえ感じられるのだった。
「あぐっ、いぎぃっ、んっ、あぐっ、ひぁぁっ……」
苦悶と甘美の入り交じったような喘ぎに酔い痴れながら、俺は早くもせり上がる射精感に苛まれていた。まだ挿入から三分も経っていなかったが、俺の堪え性が足りないと言うよりは、伊織の器こそを褒め称えるべきであろう。
愛蜜に塗れ、ねっとりと絡みつく肉襞の感触は、女の膣が男を悦ばせるための器官であることを、まざまざと実感させてくれるのだった。肉竿を淫蕩に抱擁しつつ、根本の部分を扱き上げるようにギュッと咥え、抽送を繰り返すたび執拗に射精を促すのである。
その上、淫靡に慄える丸まった背中、甘く切ない嬌声によって、視覚、聴覚からも揺さぶりをかけてくるのだから、男としてはたまったものではない。
無論、その気になればいくらでも我慢は効くし、長く楽しみたければ相応に加減をすればよいだけのことだ。しかし、俺の目的は伊織を辱めることであって、伊織を悦ばせることではない。俺は少しの遠慮もなく、さらに激しく乱暴に腰をぶつけ、甘美な悦楽を貪った。
「伊織、中に出すぞ」
昂ぶりは瞬く間に頂点へと駆け登る。そして、突き抜けるような痺れが全身を駆け巡ると同時。
俺は伊織の子宮目がけ、大量の精を吐き出していた。
澱の中の二人 1-10
焦らし続けること三十分。
「あぐ、うがあぁぁっ……んあっ、あぶっ、いやああぁぁっ……」
伊織はついに床に突っ伏し、獣じみた声で咽び泣いていた。
息も絶え絶えの惨状ながら、感心なことに、尻だけはきちんと突き上げたまま、俺に向けて無惨な恥部を晒し続けている。無意識のうちに俺の命令を守ろうとしているのか、それとも、蕩けきった肉体が快楽を求め、物言わぬ哀願を続けているだけなのだろうか。
俺は淫汁に汚れた指をスカートで拭い、ちらりと時計を見やる。
時刻はちょうど午後五時を回ったところ。もうそろそろ伊織を解放せねばならない時間が迫ってきていた。
(今日はここまで、か)
もう少し楽しみたいところだったが、あまり帰りを遅らせては伊織の家族に不審がられてしまう。できる限り面倒は避けねばならない。今は一時の欲望よりも、長期的な展望を優先すべきなのだ。そのうち伊織が進学し、一人暮らしでも始めるようになれば、時間などいくらでも作れるのだから。
「時間だ。終わりにしてやる」
俺は膝立ちでにじり寄ると、真っ白な臀部をピシャリと平手で打った。
「……ひぐっ、うぁ……」
打擲の衝撃さえ快楽に変わるのか、無惨な少女の口から切なげな呻きが漏れた。そして、伊織は震える足を懸命に動かし、もう一段グイっと腰を突き上げて、挿入しやすい体勢を整える。
俺はとうに復活済みの屹立をあてがうと、後ろから一気に貫いた。
「あがっ……んぐぅぅっっ……!」
丸まった背中が、ビクン、ビクン、と大きく跳ねる。
散々に苛め抜いた淫穴は、さながら媚肉で作られた万力のようだった。膣肉は十分潤っているにも関わらず、痛みを覚えるほどにガッチリと咥え込まれた肉茎は、じっとしているだけでも快感がせり上がってくる有様だった。俺でさえこうなのだから、伊織が感ずる快楽の強さは推して知るべしと言ったところか。
「ふぁっ、ああっ、んぐっ、くぁぁっ……!」
苦悶の叫びと同期するように、伊織の腰は淫靡に震え、熱く火照る淫襞は鼓動を刻むように収縮していた。
本格的な抽送も始まる前だと言うのに、早くもこの痴態である。普段なら嘲笑の一つも投げかけてやるところだが、残念なことに、さほど時間に余裕がない。
俺は己の欲望を満たすことだけに専心することにした。
「あぐ、うがあぁぁっ……んあっ、あぶっ、いやああぁぁっ……」
伊織はついに床に突っ伏し、獣じみた声で咽び泣いていた。
息も絶え絶えの惨状ながら、感心なことに、尻だけはきちんと突き上げたまま、俺に向けて無惨な恥部を晒し続けている。無意識のうちに俺の命令を守ろうとしているのか、それとも、蕩けきった肉体が快楽を求め、物言わぬ哀願を続けているだけなのだろうか。
俺は淫汁に汚れた指をスカートで拭い、ちらりと時計を見やる。
時刻はちょうど午後五時を回ったところ。もうそろそろ伊織を解放せねばならない時間が迫ってきていた。
(今日はここまで、か)
もう少し楽しみたいところだったが、あまり帰りを遅らせては伊織の家族に不審がられてしまう。できる限り面倒は避けねばならない。今は一時の欲望よりも、長期的な展望を優先すべきなのだ。そのうち伊織が進学し、一人暮らしでも始めるようになれば、時間などいくらでも作れるのだから。
「時間だ。終わりにしてやる」
俺は膝立ちでにじり寄ると、真っ白な臀部をピシャリと平手で打った。
「……ひぐっ、うぁ……」
打擲の衝撃さえ快楽に変わるのか、無惨な少女の口から切なげな呻きが漏れた。そして、伊織は震える足を懸命に動かし、もう一段グイっと腰を突き上げて、挿入しやすい体勢を整える。
俺はとうに復活済みの屹立をあてがうと、後ろから一気に貫いた。
「あがっ……んぐぅぅっっ……!」
丸まった背中が、ビクン、ビクン、と大きく跳ねる。
散々に苛め抜いた淫穴は、さながら媚肉で作られた万力のようだった。膣肉は十分潤っているにも関わらず、痛みを覚えるほどにガッチリと咥え込まれた肉茎は、じっとしているだけでも快感がせり上がってくる有様だった。俺でさえこうなのだから、伊織が感ずる快楽の強さは推して知るべしと言ったところか。
「ふぁっ、ああっ、んぐっ、くぁぁっ……!」
苦悶の叫びと同期するように、伊織の腰は淫靡に震え、熱く火照る淫襞は鼓動を刻むように収縮していた。
本格的な抽送も始まる前だと言うのに、早くもこの痴態である。普段なら嘲笑の一つも投げかけてやるところだが、残念なことに、さほど時間に余裕がない。
俺は己の欲望を満たすことだけに専心することにした。